教職員に知ってもらいたい思春期のLGBTに関わる人へのアドバイス

今はLGBTの生徒に対しての理解や対応は昔よりは浸透していると思います。
しかしながら、当事者を実際に担当していた先生と会うことは少なく、また、自分が担当する先生になることも珍しいでしょう。

LGBTと言う言葉はなんとなく理解はしているけども、いざ自分の生徒がそうであった場合にどう対応していいか不安であると思います。
私自身も性別に違和感を感じながら思春期を過ごしており、近年はLGBT支援団体にて学生などの若い方向けに講義などもしております。
そこでの経験と私自身の若い頃の経験からどのように若者向けに対応するのがいいのかアドバイスができればと思います。

まず知っておきたいLGBTの基本知識

性別違和や同性愛の話題となると必ず出てくる単語がLGBTです。
LGBTは世界共通の概念としてできたものですが、その種類があまり正しく理解されていません。
まずは正しく整理し理解しましょう。

L・・・Lesbian(レズビアン)
G・・・Gay(ゲイ)
B・・・Bisexual(バイセクシャル)
T・・・Transgender(トランスジェンダー)

それぞれの頭文字をとってLGBTとなります。

L・・・Lesbian(レズビアン)

女性が女性を恋愛・性的対象とします。
自分が男性に(または男性のような姿に)なりたいかは人によります。

G・・・Gay(ゲイ)

男性が男性を恋愛・性的対象とします。
自分が女性に(または女性のような姿に)なりたいかは人によります。

B・・・Bisexual(バイセクシャル)

異性・同性いずれも恋愛・性的対象とします。
女性は男性も女性も対象、男性は女性も男性も対象とするということです。

T・・・Transgender(トランスジェンダー)

当人が身体と心の性別の不一致を抱えている方、場合によっては女性から男性のように性転換を済ませた人のことを指します。最近では、性転換をしようと考えている人も指すことがあります。同性を恋愛・性的対象とする方が多いですが、そのままの人もいます。

思春期にはLGBTの括りで対応しないように注意

LGBTという4つの括りはすでに当事者である大人が決めた括りでしかありません。
思春期の若い子はそのような括りで当てはまらない子も多いので、括りに当てはめずに接してあげてください。
例えば

・自分の性別に違和感を感じている(性同一性障害)が、恋愛対象は異性のまま

・同性を好きであっても、それは特定の誰かであって、全ての同性が対象ではない人

・女性を好きな女性であっても、自分は女性のままでいたい方もいれば、男性と同じ扱いをして欲しいと言う方もいる

そして、それは大人のLGBTと違いはっきりと自覚があるわけでなく、これから変化をする可能性もあるのです。
一時的な人も多くいるのが思春期なのです。

まずどういう接し方が望ましいか

まず先生方は、「特別視をしない」対応が望ましいと思われます。

生き方や、いわゆる正しさを当事者に説くのではなくて、「少なくとも理解してくれる人がいる」と目の前の当事者に認識して貰えれば良いかと思います。
それだけでしっかりと前を向いていけるし、すぐに元気にならなくても、あなたがいてくれる安心感を感じてくれているものです。
ボクがそうであったように。
無理に解決を促すのではなく、本人が何を思っているかを、ただ聞いて、少し相槌を挟んでいく対応で良いかと思います。

知っておいて欲しいのは、当人はいくらLGBTが社会に浸透してきたと言っても、やはり自分は異常だと感じていることです。
中には簡単に自分はLGBTであると公言できる子もいますが、そうではなく公言できない子が大半だということです。

また、LGBTは個別具体のパーソナルな部分が大きいものですので、打ち明けられた子の問題が全てのLGBTの枠に共通することではないことです。

T=性同一性障害の子は特に慎重に対応を

LGBT特にT=性同一性障害の男の子、女の子にそれを打ち明けられたときには慎重に対応をしてあげて欲しいと思います。
性同一性障害の子の場合には性転換の相談が出る可能性があるためです。

具体的に性転換の治療を希望するような相談をされた場合には、安易に「治療をするのも良いと思う」と心を理解したような言い方ばかりではダメです。
性転換には必ず身体的なリスクを伴います。また、将来的には金銭的なデメリットも生じてくるためです。

MTF(Male to Female=男から女)の場合の手術は、睾丸を摘出、ペニス部分を割り、穴を作りそこに埋め込み、擬似的な女性器を作ります。
特に睾丸は男性ホルモン(やる気などに関わります)を出すための役割があり、それを失うことでホルモンバランスが崩れ、酷い鬱状態など精神的な疾患に見舞われることも多くございます。
そのため、FTMの自殺率はかなり高いのです。

FTM(Famale to Male=女から男)の場合の手術もホルモンバランスが崩れますので、更年期障害のような症状がでることが多くあります。
女性は閉経があり、男性と違って卵巣自体は一生物ではありませんから、MTFほど自殺するなどの重度の精神的な疾患はないかと思います。
しかし、若い頃の狂うことの珍しい時期に女性ホルモンの分泌を崩していくわけですから、精神的、身体的にかなりキツイ状態もあるのは間違いありません。

正直、性転換の治療の相談に関して言えば、教職員の方が何かをしてあげる範疇を超えているといっても過言ではありません。

自分はLGBTであると強い思い込みの場合もあります

思春期のころには広く考えることができず、一度思ってしまったことに考えが凝り固まってしまうこともございます。
「思い込みでしょう?」と反論してしまうと「違う!自分は本当に悩んでいるんだ!」と反発心が芽生えて、思い込みをさらに本人が強化してしまうような場合もあります。

しかし、中には性転換までしたけれども、やはり、それは勘違いであったと後にものすごく後悔する方々もいらっしゃるのもボクは知っています。

今は学生でもスマートフォンで情報を簡単に情報が出てきてしまい、自分の性の違和感に関して調べると、LGBTという言葉は簡単に出てきてしまいます。
本来は人それぞれ、括られることのないことのはずなのに、自分の違和感を消してしまうために自分自身でどれかに括ってしまいます。

そのため、教育関係者の方にLGBTを認めて理解をして頂けるのはとても大切ですが、目の前の当事者かもしれない本人の言葉だけで、この子は「同性愛なんだ」「性転換したい子なんだ」というある種の決めつけアドバイスをするのは本当にやめてください。
「そう思っているんだね」と理解を示して、当事者を否定しなければ良いのです。
理解してくれる人がそこにいると思えるだけで良いのです。

 

LGBTだからといってネガティブな人とは限らない

LGBGTの話題となると全ての人が悩んでるという風に思われがちですが、必ずしもネガティブとは限りません。
実は自覚がありつつもそれをネガティブと思わず、何事もなく過ごしてしまう人も多くいます。

そんな方にこちらから必要以上にLGBTのことをお話しする必要はないのです。
人はそれぞれ大小それぞれ違った悩みがあるものなのに、LGBTの人に対してはLGBTとしての対応をしてしまいがちです。
一般的な異性を好きになる気持ちとは違うんだ・・・なんて。

精神的に補助が大切な人もいますが、全然気にせず明るく生きている人もいるのだから、「LGBTだから悩んでいるのだろう」「LGBTだから心に人には言えない悩みを抱えているのだろう」とネガティブなフィルターをかけるのはよくありません。

そういった意味でも、まず理解をしてあげることが重要となってきます。

教育関係者向けにセミナーを行っております

こちらの記事に書かせていただいた内容を読んでいただいて、だいたいのことはご理解いただいたかと思います。
しかし、それでも読んだだけで自信をもって理解できたと言い切れないのがLGBTの話題であると思います。

セミナーではこの記事の内容に加え、文章では表現しづらい今までの経験を含め、私の生の声でお話をさせていただければと思います。
セミナーという名称ではありますが、人数は5名以下限定とし、対面をしてお話をさせていただくので、皆様と意見を交わしながら進行をさせていただきます。
聞くだけの普通のセミナーとは違い、皆様の状況に寄り添った形で行えればと存じます。

セミナーの詳細、お申し込みにつきましては以下のページよりご覧くださいませ。

鈴木優希

幼少の性同一性障害に気づく。中学、高校、美容師、キャバクラと女性として過ごすが、20代の時に20代の時に性転換をし男性へ。
スナックでの勤務を経てを経てオナベバーVenus開業。
Venusを経営しつつ、現在、社会福祉団体などでの講演、「LGBT理解の為の講演活動」、「オンラインセミナー活動」、「オナベバーなど開業支援事業」を展開しています。

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