LGBT団体や活動家は苦手だけど当事者として頼れる場所が欲しい

セクシャルマイノリティ(性的少数派)の人とお話をしていると、「LGBT団体は苦手」、「活動家たちは嫌い」という意見をよく耳にします。
あの人たちは自分に寄り添ってくれるはずの当事者のはずなのに、何故そう感じてしまうのでしょう。

LGBTであると感じてまず頼るべき

もし、当事者に会いたいのであれば、一番手っ取り早いのはニューハーフバーやオナベバーに行くことであると思いますが、バーということや年齢的な問題からハードルが高く感じる人が多いようです。

そのため、LGBTの意見交換などを行っている団体にまず行ってみるというのがほとんどです。

でもそんなLGBTの拠り所という印象の団体は実際にはLGBTには嫌われているものもあります。
私のお店にもLGBT団体より、venus(鈴木優希の経営するオナベバー )に早く来ればよかったと言っていただけるお客様も多いのです。

だから、あなたが団体や活動家を苦手、嫌いと思うのはなんらおかしくありません。

LGBT括りとLGBT個人の考え方の違い

LGBTの団体や活動家は社会としてのLGBTのあり方を広く考え、それを社会に反映させるために活動をしています。
たとえば、LGBTの結婚の問題や、就職の問題などを良くしようとしております。
大きく事を言えば、法律を変えようなんて思っているわけです。
そういった団体の集まりに参加すると、その日の議題があり、LGBTの置かれている現状から始まり、どう変えていくべきかなんて話始めちゃって、いきなりついていけません。

でも個人は、LGBTの人生の先輩がどうやって私生活をしているのか、服どこで買ってますか、仕事をしているのか、恋愛をしているのか、性転換はどうだったかといったということが知りたいのです。
それで少し意見を共有して、「それわかるー」なんて言い合える仲が欲しいわけなんですね。
自分がセクシャルマイノリティと理解した上で楽しく生きていきたい、ただそれだけ。
法律を変えようなんて思っていないのです。

それなのに団体に行くと難しいことを話されるものだから、それは苦手って思っちゃいますよね。
活動家には政治家に似た嫌悪感をいだいてしまいます。

LGBTだから考え方をひとくくりにされるのが嫌である

LGBTでは”ない”人の価値観が人それぞれのように、LGBTで”ある”人の価値観も人それぞれなのである。
それなのに、団体の意見が大きくなりすぎて、LGBTの人はみんな同じように世の中を変えたいと世間から思われてしまう。

LGBTだって、生まれも育ちも、周りの環境、職業だってみんな違うわけだから考え方が違って当たり前なのです。

団体に行くと強くそれを念押しされることが本当に嫌と思う人も多いです。

マイナス的で傷の舐め合いをしたいわけでもない

活動的な団体でない場合だと、暗いイメージの団体が多くて苦手という意見も聞きます。
そいう行った場所は、当事者の悩みが深刻で社会に馴染めていない人が多く参加しており、まるで精神科の診断をしているような雰囲気です。

悩みは人それぞれで、環境も様々で、悩んでしまうことを否定をするわけではありませんが、自分はさほどでもないと感じるようであれば、無理に一緒に悩む必要はありません。
ここで間違えないで欲しいのはLGBTの人が決してそういう人ばかりではないということです。こういう場所しかないと思わないでください。
LGBTの未来が暗い、なんて思わないでください。

自分に合った団体を探してみるのが重要

団体となるとどうしても活動的な団体や教育系の団体が目立ってしまいます。
しかし、実際にはもっと様々なものがあります。

コミュニティとして利用したいのであれば、ただ当事者と遊ぶだけのようなものもございますし、オープンな場所で月に一回ランチをするみたいなのも見かけます。

試しに行ってみて、自分に合わなかったら参加しなくてもいい、何なら当事者のコミュニティなんてなくても本当は生きていけます。

どうしても気を使わず話をしてみたいのなら、私たちのようなお店の人を頼ってみるのもいいと思いますよ。

鈴木優希

幼少の性同一性障害に気づく。中学、高校、美容師、キャバクラと女性として過ごすが、20代の時に20代の時に性転換をし男性へ。
スナックでの勤務を経てを経てオナベバーVenus開業。
Venusを経営しつつ、現在、社会福祉団体などでの講演、「LGBT理解の為の講演活動」、「オンラインセミナー活動」、「オナベバーなど開業支援事業」を展開しています。

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